「仕事の学校」は、高校生を対象とした自分自身の仕事観をつくる5泊6日の合宿型セミナーです。
「将来の夢は何?」と、子どもに質問する大人。子どもたちは当然のように、「職業」の名前を答え、そして大人もそれを期待している。「そうか、○○になりたいんだね。じゃあ、○○になるためには、どういう知識や技術が必要かな? それを身に着けるためにはどうしたらいいのかな?」 こんなやりとりが、「キャリア教育」という名の下に、全国各地でやりとりされているのが実情だ。夢を職業に結び付け、その職業に就くための知識と技術を習得する方法を調べさせ、進路選択という名の学校選び、会社選びをさせる。いろいろな職業が紹介されている本を手にし、カタログショッピングのように職業を選ぶ。職業に自分を合わせる、あてはめることを推奨するようなキャリア教育。そういったキャリア教育への疑問と私達なりの回答が、この「仕事の学校」である。
「生きる力」をはじめとして、「○○力」という言葉を目にすることが多くなった。様々な「力」をつけることは確かに大切だ。しかしその力を、なんのために、どのように使うのか語られることはあまりない。「仕事の学校」は、「力」ではなく「仕事観」を大切にしている。「なんのために仕事をするのか、どんなふうに仕事をするのか。」そういったことを考え、自分なりに回答を出すことが、「仕事観」の育成につながる。また、「好きなことを仕事にしよう」だとか「自分に向いている仕事は?」などのような言葉もよく耳にする。好きだろうが、嫌いだろうが、得意だろうが、不得意だろうが、そんなことは関係なく、私たちは仕事をして生きる。どんな仕事をするにしても、「仕事とは何か、何のために仕事をするのか」ということをしっかりと自覚することは、どんな人生を歩むのか、どんな生き方をするのかという哲学を持つことにもつながる。仕事観とは人生観なのだ。
私たちが、「仕事の学校」を開催するにあたって、大きく影響を受けた一冊の本のプロローグには、こんな一文がある。
結果としての仕事に働き方の内実が含まれるのなら、「働き方」が変わることによって、世界が変わる可能性もあるのではないか。 この世界は一人一人の小さな「仕事」の累積なのだから、世界が変わる方法はどこか余所ではなく、じつは一人一人の手元にある。― 西村佳哲(2003)『自分の仕事をつくる』 晶文社
世の中をよくしたい、もっといい社会にしたい。私たちは心の底からそう思っている。西村さんが書いているように、一人ひとりの働き方が変わることで、世界が変わると信じている。働き方が変わる一つの方法が、中高生のうちに仕事観を持つ機会に出会うことであるという思いから、仕事の学校を企画した。そしてそのことは、参加者だけではなく、私たちスタッフをはじめ、何らかの形で仕事の学校を知った多くの大人たちに、それぞれの「働き方」や「仕事観」を見直すきっかけを提供することでもある。小さな一歩ではあるが、未来につながる力強い一歩でもあると確信している。
1972年北海道生まれ。
大学院在学中に三木谷浩史と共に楽天株式会社を創業し、取締役副社長を務める。2003年から「教育」をテーマに活動を始める。全国各地で中高大学生を対象に講演や授業をする一方で、公立中学校長や私立学校法人の理事を務めるなど、現場と経営に関わりを持っている。2010年4月開設を目指し、東京都文京区に中高生を対象にした「学寮」の設立に奔走中。
現在、株式会社音別代表取締役、その他、学校法人、奨学財団の理事、評議員、企業の社外取締役、複数のNPO法人のアドバイザーを務めている。
1964年東京生まれ。 br>
プランニング・ディレクター。つくる/教える/書く、三種類の仕事を手がける。
代表を務める(有)リビングワールドは、情報デザインやコミュニケーション・デザインを主領域とするデザイン事務所。全国教育系ワークショップフォーラム実行委員長(2002~04年)。働き方研究家としての著書に『自分の仕事をつくる』(晶文社)がある。
1980年生まれ。福島県須賀川市出身。
慶応義塾大学を卒業後、教職特別課程を経て神奈川学園中学高等学校に情報科教諭として勤務。
人を楽しませたり喜ばせたりすることを考えるのがなによりの楽しみ。目指す仕事は「ひらめきランプ交換人」、ふとした思い付きを応援したい。
1967年生まれ。東京都江東区出身。
慶応義塾大学在学中は体育会野球部に所属。
東京六大学野球で通算9勝も、完投勝利は0。
卒業後、住友信託銀行(株)に入社し、現在に至る。
現在は、企業年金などの運用業務の企画セクションに在籍。
1980年生まれ。北海道帯広市出身。
関西学院大学を卒業後、オーストラリアに渡りラグビーのコーチングの資格を取得。
同時にニューキャッスル大学大学院にて教育学を専攻し、卒業。
帰国後は株式会社音別にて代表である本城愼之介とともに新しい学校設立に向け、日々活動中。
趣味:スポーツ、スポーツ観戦、ドライブ
1960年生まれ。福岡県北九州市出身。
慶応義塾大学を卒業後に㈱資生堂に入社。
教育部門にて、社員および得意先の教育を長く担当。
「人の可能性」を強く信じている。
趣味:料理、読書
神奈川県川崎市出身。
慶應義塾大学を卒業後、NECエレクトロニクス(株)に入社。
海外営業事業部にて社内制度の運用に携わる。
大学時代は勉強・天文サークルと家庭教師のアルバイトを楽しむ。
世の中は色々な個性を持つ人がいるから面白いので、学生達には自分らしさを大切に過ごしてほしいと思っている。
趣味:自然の中を歩くこと・カフェでのんびりすること・写真をとること
1981年生まれ。兵庫県芦屋市出身。
関西学院大学在学中から、NPO法人ブレーンヒューマニティーで活動、卒業後は職員として勤務。
人と関わることや、人と繋がりながら新しいものを創りだすのがすき。
1975年生まれ。静岡県富士市出身。
東京学芸大学を卒業後、組織開発ファシリテーターとして数々のチームビルディングプログラムを手がける。
現在はしている株式会社に在籍。
兵庫県尼崎市出身。
大学卒業後、財団法人キッズプラザ大阪 ワークショップスペース指導員として2年間在籍。
また、02年7月、(株)くもん人財開発センターに入社。
現在は、採用育成部 育成チームで(株)日本公文教育研究会社員の採用・育成に関わる仕事に携わっている。
仕事を通じて成長する喜び・感動を多くの人に感じてもらいたい!
趣味:星を眺めること。笛を吹くこと。アイルランドを旅すること。